昭島市、八王子市周辺で解体工事を請負っている、株式会社野島工務店です。高層ビルの解体は、一般住宅の解体とはまったく別の世界です。高さがある分、安全管理はよりシビアになり、周囲への影響も大きくなります。そのため、特殊な工法や最新のテクノロジーを使いながら、時間をかけて慎重に進めていく必要があります。今回は、高層ビルの解体に使われる代表的な特殊工法について解説いたします。
Contents
- 【高層ビルの解体が難しい理由】
- 1. 周囲の建物にも影響が及ぶため
- ・倒壊方式(爆破解体)が使えない街中が多い
- ・上から少しずつ壊す必要がある
- 2. 騒音・粉じんを極限まで抑える必要がある
- ・都心部は近隣トラブルが起きやすい
- ・粉じんは健康被害にもつながるため慎重に管理が必要
- 3. 作業員の安全を守るための体制が複雑
- ・高所作業は危険が多く、細かな安全基準が必須
- ・重量物の落下事故を防ぐための設備が必要
- 【高層ビル解体で使われる代表的な特殊工法】
- 1. カットアンドダウン工法(トップダウン工法)
- ・ビルの最上階を“屋根付きの作業場”に変えて解体する方法
- ・壊した部分を少しずつ降下させていく仕組み
- 2. アマタワー方式
- ・ビル全体を巨大な外壁パネルで覆いながら解体する方法
- ・外側のパネルが“自動で上下する”仕組みが特徴的
- 3. だるま落とし工法
- ・“だるま落とし”のように上から順番に落としていく工法
- ・揺れが少なく、安全性の高い作業が可能
- 4. 階上解体工法
- ・ビルの上層階に小型重機を持ち込み、その場で解体する方法
- ・重機の移動を最小限にできるため効率が高い
- 5. スパイダークレーン工法
- ・細い脚を広げて安定する“クモ型クレーン”を使う工法
- ・高層階での資材搬入・搬出を効率化できる
- 6. リフトダウンシステム
- ・床をユニットごとに切り離して下降させる工法
- ・周囲への騒音を大幅に抑えられる
- 7. ビル外周昇降足場
- ・外周足場そのものが上昇・下降できる特殊足場
- ・安全囲いとしても役立つため危険物の落下を防げる
- 8. 高所ロボット解体
- ・危険な部分をロボットが担当する最先端の工法
- ・重機より軽く、フロアへの負荷を抑えられる
- 【高層ビル解体の現場で行われる安全・環境対策】
- 1.落下防止システムの徹底
- ・専用ネットやワイヤーで建材の落下を防ぐ
- ・工具を紐で身体に固定する“落下防止コード”も必須
- 2.粉じん・騒音対策の進化
- ・ミスト発生装置で粉じん飛散を抑える
- ・重機、カッターは低騒音型が基本になりつつある
- 3.交通・周辺環境への配慮
- ・大型車の出入り時間を制限する
- ・歩行者保護のための専用通路を設置する
- 【昭島市、八王子市での解体工事はエコ・クリーン解体(株式会社野島工務店)へ】
【高層ビルの解体が難しい理由】
1. 周囲の建物にも影響が及ぶため
・倒壊方式(爆破解体)が使えない街中が多い
日本の都市は建物が密集しているため、ビルを横に倒すような方法はほぼ不可能です。
周囲のビルや道路インフラを壊してしまうリスクが高すぎるためです。
・上から少しずつ壊す必要がある
そのため、高層ビルはほとんどの場合「上から分解する方式」が採用されます。
時間はかかりますが、安全性と周辺への影響を考えると最適な方法です。
2. 騒音・粉じんを極限まで抑える必要がある
・都心部は近隣トラブルが起きやすい
オフィス街や商業地の場合、昼間でも静音性が求められます。
騒音対策を怠るとクレームや工事停止につながる場合もあります。
・粉じんは健康被害にもつながるため慎重に管理が必要
高所からの粉じんが周囲に飛散すると大問題になります。
特殊な集じん機やミスト設備が基本となっています。
3. 作業員の安全を守るための体制が複雑
・高所作業は危険が多く、細かな安全基準が必須
風の影響、視界の悪化、足場の揺れなど、リスクが多岐にわたります。
高層ビルを扱う会社は専用の教育を受けた職人が担当しています。
・重量物の落下事故を防ぐための設備が必要
上階で壊した部材を安全に地上へ運ぶ仕組みが求められます。
そのため特殊エレベーターや専用シュートを設置する現場もあります。
【高層ビル解体で使われる代表的な特殊工法】
1. カットアンドダウン工法(トップダウン工法)
・ビルの最上階を“屋根付きの作業場”に変えて解体する方法
上層階を覆うように屋根と壁を作り、内部で静かに建物を壊していきます。
外から見るとビルがそのままの高さに見えるため、周囲から作業の様子がほとんどわかりません。
・壊した部分を少しずつ降下させていく仕組み
解体が終わった階の高さまで設備全体を下げて、また次の階を壊すという流れで進みます。
これにより、周囲へ粉じんが飛散しにくく、騒音もかなり抑えられます。
2. アマタワー方式
・ビル全体を巨大な外壁パネルで覆いながら解体する方法
パネルで囲むことで、騒音や粉じんを大きく抑えられます。
高層ビルの中でも特に大規模な建物に使われることが多い工法です。
・外側のパネルが“自動で上下する”仕組みが特徴的
作業が進むとパネルが一段下がり、また次の階の作業エリアが露出します。
安全性が高く、街中でも安心して使える工法として注目されています。
3. だるま落とし工法
・“だるま落とし”のように上から順番に落としていく工法
まず最上階を撤去し、その部分だけ建物を油圧ジャッキで少しずつ下げます。
壊したら下げる、を繰り返すことで安全に高さが低くなっていきます。
・揺れが少なく、安全性の高い作業が可能
建物自体を下降させるため、クレーンや外部足場を使いません。
外部構造物を作らなくていいため、コスト面でもメリットがあります。
4. 階上解体工法
・ビルの上層階に小型重機を持ち込み、その場で解体する方法
重機をクレーンで吊り上げ、内部フロアで使用できるようにします。
限られたスペースでも使えるよう、専用に軽量化された重機が使われます。
・重機の移動を最小限にできるため効率が高い
内部の柱・梁・床を順番に壊し、廃材を専用のシュートで地上へ運びます。
粉じん対策として同時に散水や集じん機を稼働させることが一般的です。
5. スパイダークレーン工法
・細い脚を広げて安定する“クモ型クレーン”を使う工法
ビルの屋上や狭いフロアでも安全に使用できるのが大きな特徴です。
通常のクレーンが使えない現場で重宝されます。
・高層階での資材搬入・搬出を効率化できる
小型ながら高い荷重に耐えられるため、解体材の移動がスムーズになります。
大型クレーンを使わない分、周囲の交通への影響も抑えられます。
6. リフトダウンシステム
・床をユニットごとに切り離して下降させる工法
床の部分を解体してから、油圧で下に降ろしながら作業します。
大きな部材を一気に落とすことがないため、安全性が非常に高いです。
・周囲への騒音を大幅に抑えられる
ユニット単位で切断し、ゆっくりと降下させるため、衝撃音がほぼありません。
夜間作業を伴う現場でも採用されることがあります。
7. ビル外周昇降足場
・外周足場そのものが上昇・下降できる特殊足場
高層ビル全体を覆う巨大な足場を作り、内部をゆっくり解体していきます。
足場は油圧で昇降するため、作業位置に合わせて高さを調整できます。
・安全囲いとしても役立つため危険物の落下を防げる
飛散防止シートやパネルを組み合わせることで、騒音・粉じんを抑えられます。
ビルの外観を綺麗に保ちたい場合にも使われます。
8. 高所ロボット解体
・危険な部分をロボットが担当する最先端の工法
人が立ち入れない高所や不安定な階層でロボットが作業します。
遠隔操作やAIによる自動制御で、安全性が大幅に向上しています。
・重機より軽く、フロアへの負荷を抑えられる
ロボットはコンパクトで軽量のため、古いビルでも床が抜ける心配が少なくてすみます。
将来的には高層ビル解体の主流になる可能性もあります。
【高層ビル解体の現場で行われる安全・環境対策】
1.落下防止システムの徹底
・専用ネットやワイヤーで建材の落下を防ぐ
高所から一つでも部材が落下すると大事故につながります。
そのため、二重・三重の落下防止対策を行うのが基本です。
・工具を紐で身体に固定する“落下防止コード”も必須
工具の落下でも大きな事故につながるため、細かい部分まで徹底されています。
2.粉じん・騒音対策の進化
・ミスト発生装置で粉じん飛散を抑える
高所からの飛散は風に乗って遠くまで飛ぶため、最新の噴霧機を常時稼働させます。
夏場の作業では熱中症対策にも役立ちます。
・重機、カッターは低騒音型が基本になりつつある
特に都心部での解体は静音性が最重要ポイントです。
最新機種は従来の半分ほどの騒音で作業できるようになっています。
3.交通・周辺環境への配慮
・大型車の出入り時間を制限する
通勤ラッシュの時間を避けたり、夜間の騒音に配慮するなど、地域と協力して調整します。
特に市街地では交通規制を行いながら作業を進めることが一般的です。
・歩行者保護のための専用通路を設置する
現場横を通行する人が安全に歩けるように、屋根付きの通路を作ることがあります。
商業施設内の解体では特に重要です。
【昭島市、八王子市での解体工事はエコ・クリーン解体(株式会社野島工務店)へ】
今回は、高層ビル解体で採用される特殊工法について解説いたしました。高層ビルの解体は、安全性・環境・周辺への影響を徹底的に考えたうえで慎重に行われます。今回ご紹介したような多くの特殊工法が用いられ、都心部でも静かで安全な解体が可能になっています。今後はロボット技術やAIの精度が高まり、より安全かつ効率的な解体が進むといわれています。
高層ビルの建て替えが増えていく中で、解体技術の進化はますます重要になっていくでしょう。昭島市、八王子市で解体工事をご検討の際は、ぜひ株式会社野島工務店へご相談ください。

お問い合わせ








