内装解体の流れと注意点

昭島市、八王子市周辺で解体工事を請負っている、株式会社野島工務店です。リフォームやテナント退去の際に行う「内装解体」。その名のとおり、建物の内部を解体する工事ですが、細かな工程が多く、注意すべき点がたくさんあります。正しい流れを理解しておかないと、トラブルや余計な費用が発生することもあります。今回は、内装解体の基本的な流れと注意点を、わかりやすく紹介します。

【内装解体とは？】

まず、「内装解体」とはどんな工事なのかを整理しておきましょう。

・建物の構造を残したまま内部だけを壊す工事

建物の柱・梁・外壁などはそのままにして、床・壁・天井・設備などの“内側部分”を撤去します。
リフォームやテナント退去時の原状回復などで行われることが多いです。

・スケルトン解体と原状回復工事の2種類がある

スケルトン解体は、建物の骨組みだけ残す大規模な工事。
一方の原状回復工事は、借りたときの状態に戻すための部分的な解体です。

・住宅、店舗、オフィスなど、用途によって内容が異なる

店舗では厨房設備や配管撤去が必要な場合もあります。
住宅では水回りや間仕切り壁の解体が中心になります。

【内装解体の基本的な流れ】

内装解体は、以下のような流れで進められます。
それぞれの工程には注意点があるので、順を追って確認していきましょう。

① 現地調査と見積もり依頼

・まずは現場を見てもらうことから始まる

図面や写真だけでは分からない部分が多いため、業者が現地を確認してから見積もりを作成します。
天井裏・床下・配線の有無など、現場調査を丁寧に行うほど、正確な金額が出せます。

・複数業者に見積もりを取るのがおすすめ

同じ工事内容でも、業者によって金額に差が出ます。
2～3社に依頼して、作業範囲・金額・対応を比較しましょう。

② 契約と工事スケジュールの確認

・見積もり内容を細かく確認して契約する

「どこまで壊すのか」「どこを残すのか」を明確にしておくことが大切です。
範囲を曖昧にしたままだと、追加費用の原因になります。

・工期と作業時間の確認も忘れずに

ビルや商業施設では作業時間に制限がある場合があります。
夜間作業や休日作業が必要な場合は、事前に許可を取っておきましょう。

③ 養生（ようじょう）作業

・工事中のホコリや騒音対策のために行う

壁や床を壊す前に、出入口・通路・床面などをシートで覆います。
建物全体を傷つけないようにするための大切な準備工程です。

・マンションやテナントビルでは特に重要

共用部にホコリや破片が出ないように徹底する必要があります。
養生がしっかりしていないと、管理会社からクレームが入ることもあります。

④ 電気・水道・ガスなどの配線・配管撤去

・まずは安全確認をしてから撤去する

誤って電線を切ってしまうと感電や火災の原因になります。
専門資格を持つ作業員が、ブレーカーや元栓を確認しながら慎重に進めます。

・残す設備がある場合は業者に事前に伝える

例えば一部の照明やエアコンを残したい場合など、早めに伝えておくことが大切です。
連絡不足で誤撤去されると、再設置に費用がかかってしまいます。

⑤ 内装材の撤去（壁・天井・床など）

・解体工事のメイン作業となる部分

壁紙や石膏ボード、床材、天井材などを順番に取り外します。
特に古い建物では、アスベスト（石綿）が含まれていないかを事前に確認する必要があります。

・粉じんや騒音が発生しやすい作業

近隣への配慮が必要で、作業時間を制限することもあります。
防音シートを使ったり、水をまいてホコリを抑えるなどの工夫も行われます。

⑥ 設備・什器・備品の撤去

・店舗やオフィスでは大量の什器があることも

棚・机・看板・カウンターなどをすべて撤去します。
再利用できるものは分別し、不要なものは産業廃棄物として処分します。

・処分費用は見積もりに含まれているか確認する

廃棄物の量によって費用が大きく変わるため、見積書の項目をチェックしましょう。
「処分費別途」と書かれている場合は、追加費用がかかる可能性があります。

⑦ 廃棄物の分別・処分

・法律に基づいて正しく処理する必要がある

内装解体で出る廃材は、木くず・石膏ボード・金属・プラスチックなど種類が多いです。
「産業廃棄物管理票（マニフェスト）」を発行して、適正処理を行うことが義務づけられています。

・不法投棄を防ぐための確認も大切

悪質な業者だと、廃材を不法投棄してトラブルになることもあります。
処分先を明記してくれる業者を選ぶと安心です。

⑧ 最終確認・引き渡し

・工事が終わったら現地確認を行う

解体範囲や撤去忘れがないかを一緒に確認します。
「ここは残す予定だったのに」といった食い違いを防ぐためにも大切な工程です。

・清掃、片付けも重要な仕上げ作業

ゴミや粉じんをきれいに掃除して、次の工事（リフォームや退去立ち会い）に備えます。
この段階で不備がなければ、工事完了となります。

【内装解体で注意すべきポイント】

内装解体は、見た目よりもトラブルが起こりやすい工事です。
事前に注意しておくことで、余計な費用や手間を防ぐことができます。

1. 解体範囲を明確にしておく

・「どこまで壊すか」をはっきり決めておく

曖昧なまま依頼すると、業者が想定と違う部分まで撤去してしまうことがあります。
図面や写真で説明しながら、細かく共有しておきましょう。

・契約書や見積書にも記載してもらう

トラブル防止のため、「撤去範囲」や「残す設備」を書面で確認しておくことが重要です。

2. 近隣への配慮を忘れない

・騒音、振動、ホコリが発生する工事

特にマンションやテナントビルでは、周囲に迷惑がかかりやすいです。
工事前に近隣へ挨拶をしておくと、トラブルを防げます。

・工期や時間を守ることも大切

指定時間外の作業はクレームのもとになるため、スケジュールを守るようにしましょう。

3. アスベストの有無を確認する

・古い建物にはアスベストが使われていることがある

特に1970～1990年代の建物では、天井材や断熱材に含まれている場合があります。
専門調査を行わずに解体すると、健康被害や罰則のリスクがあります。

・調査と適正処理は専門業者に依頼する

発見された場合は、飛散防止措置を取ったうえで安全に撤去します。

4. 契約前に追加費用の条件を確認する

・見積もり外の作業が発生することがある

壁の中に配線があったり、想定外の構造だったりすると追加工事が必要になる場合があります。
「追加作業の単価」や「発生時の連絡ルール」を事前に確認しておくと安心です。

・金額だけで業者を選ばないこと

安すぎる業者は、後から高額な追加請求をすることもあります。
内容・保証・実績も合わせて比較しましょう。

5. 原状回復工事では契約内容を確認

・賃貸契約の「原状回復義務」の範囲を確認する

ビルオーナーや管理会社によって求められる範囲が異なります。
不要な部分まで壊してしまうと、再施工が必要になることもあります。

・立ち会い時にオーナーと確認しながら進める

口頭ではなく、図面や写真で「どの範囲を戻すか」を明確にしておくと安心です。

【昭島市、八王子市での解体工事はエコ・クリーン解体（株式会社野島工務店）へ】

今回は、内装解体の流れについて解説いたしました。内装解体は、ただ壊すだけの作業ではなく、計画・安全・周囲への配慮が欠かせない工事です。現地調査から引き渡しまでの流れを理解しておくことで、トラブルや余計な費用を防ぐことができます。特に、「どこまで壊すか」「何を残すか」「いつまでに終えるか」を明確にすることが重要です。信頼できる解体業者を選び、丁寧な打ち合わせを重ねることで、スムーズで安全な内装解体を実現できるでしょう。昭島市、八王子市で解体工事をご検討の際は、ぜひ株式会社野島工務店へご相談ください。