構造別の解体費用相場について

昭島市、八王子市周辺で解体工事を請負っている、株式会社野島工務店です。建物を解体する際、最も気になるのが「費用はいくらかかるのか」という点ですよね。解体費用は、建物の構造によって大きく異なります。木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など、それぞれの構造には特徴があり、使われている材料や施工方法によって作業の難易度が変わるからです。今回は、建物の構造別に解体費用の相場について解説いたします。あわせて、見積もりを取る際のポイントや、費用を抑えるコツも紹介します。

【構造によって解体費用が変わる理由】

まず、構造の違いによって費用がなぜ変わるのかを理解しておきましょう。

・使用されている材料の違い

　木造は比較的柔らかく、壊しやすい素材でできています。一方、鉄骨や鉄筋コンクリートは強度が高く、壊すために重機や人件費が多くかかります。

・重機の種類と作業時間

　構造が頑丈になるほど、解体に必要な重機も大型になり、作業時間も長くなります。重機の稼働時間が増えると、その分コストも上がります。

・廃材の処理費用

　解体した建物の素材によって、処分費も変わります。木材は比較的安く処分できますが、鉄骨やコンクリートはリサイクル工程が増えるため、費用が高くなる傾向にあります。

・安全対策や周辺環境

　鉄筋コンクリート造などの頑丈な構造は粉じんや振動が大きいため、養生シートや防音対策などの費用も加算されます。

【木造住宅の解体費用相場】

・相場の目安：1坪あたり3万円～5万円程度

木造住宅は、最も解体がしやすい構造です。重機による作業が中心で、廃材の多くが木材なので処分費も比較的安く済みます。一般的な30坪の木造住宅なら、90万～150万円ほどが目安です。ただし、立地条件や建物の老朽化具合によって前後します。狭い住宅地で重機が入りにくい場合は、手作業が増えるため費用が上がります。

・木造解体の注意点

古い建物にはアスベストを含む建材が使われていることがあり、その場合は別途除去費用がかかります。また、廃材の分別が不十分な業者に依頼すると、処分費用が高くつくこともあります。

【鉄骨造（S造）建物の解体費用相場】

・相場の目安：1坪あたり5万円～7万円程度

鉄骨造は、骨組みに鋼材が使われており、木造に比べて頑丈です。そのため、切断や撤去に時間がかかり、作業効率が下がります。40坪程度の建物なら、200万～280万円前後が一般的な目安です。特に2階建て以上や、鉄骨の厚みがある建物はさらに高額になる傾向があります。

・鉄骨造の特徴と注意点

金属部分はリサイクル可能なため、スクラップとして買取される場合もあります。ただし、鉄骨部分を切断するための重機使用料や溶断作業費が別途かかることがあります。

・費用を抑えるコツ

鉄材を再利用できる業者を選ぶと、その分のリサイクル収入が費用から差し引かれる場合があります。見積もり時に確認しておきましょう。

【鉄筋コンクリート造（RC造）の解体費用相場】

・相場の目安：1坪あたり7万円～10万円程度

RC造は、非常に頑丈な構造であり、耐震性・耐火性に優れています。その分、解体に最も手間とコストがかかる構造です。40坪前後の住宅なら、280万～400万円以上が目安になります。建物の高さや基礎の深さによっても変わります。特に地下室付きのRC住宅は、撤去費用が倍近くになることもあります。

・RC造解体のポイント

コンクリートを破砕するためには、大型重機を使用する必要があります。そのため、近隣住宅が密集している地域では騒音や振動への対策費用が上乗せされます。

・コンクリート廃材の処分費も高い

再利用できるとはいえ、コンクリートを破砕・運搬する手間がかかるため、処分コストが木造の倍以上になる場合もあります。

【鉄骨鉄筋コンクリート造（SRC造）の解体費用相場】

・相場の目安：1坪あたり9万円～12万円程度

SRC造は、鉄筋と鉄骨の両方を使った非常に頑丈な構造です。主に中高層マンションやオフィスビルなどに多く見られます。

50坪のSRC造建物の場合、450万～600万円以上になることもあります。

解体に使用する重機が大型化し、作業員も増えるため、人件費が高くなります。

・SRC造の特徴

鉄骨とコンクリートが一体化しているため、解体には複数の工程が必要です。コンクリートを剥がし、鉄骨を切断し、廃材を分別する作業が発生します。

・特に都市部では費用が高くなる傾向

重機搬入が難しく、搬出ルートの確保にも費用がかかります。交通誘導員の配置が必要になる場合もあります。

【その他の構造・付帯部分の費用目安】

・軽量鉄骨プレハブ建物

1坪あたり4万～6万円ほど。木造よりは高く、鉄骨造よりは安い位置づけです。内部の断熱材やサッシなど、分別作業の量で変動します。

・ガレージや倉庫などの小規模構造物

10万円前後から対応可能な場合もありますが、面積が小さい分、単価は高くなる傾向があります。

・コンクリートブロック塀、基礎部分の撤去

1mあたり5,000円～1万円前後が相場です。高さや厚みによって金額が上下します。

・樹木、庭石、外構の撤去

庭木1本あたり3,000円～1万円程度、庭石は1個数千円から数万円になる場合もあります。意外と費用がかかるので、見積もり時に含まれているか確認しましょう。

【解体費用を左右するその他の要素】

・立地条件（道路幅・隣接状況）

　重機やトラックが入れない場所では、手作業が増えるため費用が上がります。特に都市部の狭小地はコストが高めです。

・建物の階数や基礎の深さ

　2階建てや地下付きは、単純に解体量が増えるため費用も増加します。基礎が深い場合、掘削作業のコストも加算されます。

・廃棄物の分別・リサイクル費用

　建設リサイクル法により、木材・金属・コンクリートなどは分別が義務付けられています。処分先の距離やリサイクル施設の費用によって変動します。

・アスベスト含有の有無

　アスベスト除去費用は数十万円単位で上乗せされることがあります。必ず事前調査を行い、見積書に明記してもらいましょう。

【費用を抑えるコツ】

・複数の業者に見積もりを依頼する

最低でも2～3社に見積もりを取り、費用と内容を比較しましょう。同じ構造でも業者によって単価が大きく異なることがあります。

・再利用できる部分を確認する

鉄やアルミなど、リサイクルできる資材を買取してくれる業者もあります。買取金額があれば、その分費用が抑えられます。

・自分で処分できるものは事前に片付ける

家具や家電、生活ゴミなどを事前に処分しておくと、廃棄物処理費が減り、全体の費用を抑えられます。

・補助金や助成金を活用する

自治体によっては、空き家の解体や老朽建物撤去に補助金制度があります。事前に市区町村のHPで確認しておきましょう。

【昭島市、八王子市での解体工事はエコ・クリーン解体（株式会社野島工務店）へ】

今回は、構造別の解体費用相場について解説いたしました。解体工事の費用は、建物の構造によって大きく差が出ます。木造は安く、鉄骨・RC・SRCの順に高くなるのが一般的です。ただし、実際の費用は建物の状態や立地条件、廃棄物の量などによっても変わります。見積もりを依頼する際は複数業者を比較して、内容をよく確認し納得できる金額を見極めることが大切です。正確な知識を持って見積もりを見ることで、無駄な出費を防ぎ、安心して解体工事を進めることができるはずです。昭島市、八王子市で解体工事をご検討の際は、ぜひ株式会社野島工務店へご相談ください。